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電子契約のデメリットはあるのか

2017.10.23  株式会社ワンビシアーカイブズ

従来、紙文書によって行ってきた契約を電子化することは、企業に多くのメリットをもたらします。その最たるものが、契約業務効率化でしょう。
印紙税削減やコンプライアンス強化、他にも例えば書類保管サービスを利用している場合その費用削減など、魅力あるメリットを持つ電子契約ですが、やはり業務効率がアップすることで得られるものは大きいと言えます。

しかし、電子契約導入にもデメリットはあります。デメリットというより、"ハードル"と表現した方がいいかもしれません。
電子契約導入にあたって大きなハードルとなるのが、取引先の理解を得ることです。

電子契約とは導入する企業だけでなく、それに関わる企業(相手方)も参画しなければ成立しないものなので、取引先の理解を得た上で導入する必要があります。しかし、この理解を得ることが難しいと考える導入企業が多いようです。

そこで今回は、電子契約を導入するにあたり、取引先への理解を含め導入するデメリットについて解説していきます。

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電子契約を導入するデメリットとは

単刀直入に、電子契約を導入するデメリットは次のようなものがあります。

  1. 取引先の理解を得ることが難しい
  2. 一部契約は書面での締結が義務付けられている
  3. 業務フローが変更することへの社内説明

以上が、電子契約を導入する上でのデメリット、ひいてはハードルとなります。

こちらで電子契約とは?4つのメリットを解説も詳しくご参考にしてください。

1.取引先の理解を得ることが難しい

このデメリットは冒頭でも述べましたが、電子契約を導入する上で最も大きなデメリット・ハードルになるものです。取引先企業の立場になって考えてみれば、自社にとってのメリットは必ずしも他社(相手方)のメリットにはなりません。

たとえば、取引先都合によって、自社の契約フローが変更することを想像してみてください。取引先の要望に対し、急な契約フロー変更は社内の困惑を生みます。加えて、電子契約はサービスオーナー企業(導入企業)だけでなく、そこに関わる取引先も、システム利用料が発生する場合や、電子証明書を利用するために料金を支払う必要があります。

取引先からしてみれば、急に契約フローの変更と利用料金支払いを要求されたも同然です。もちろん、電子契約を利用することでの業務効率化やコスト削減メリットは取引先にもあります。
(そのメリットについては後述しますが、書類全般の電子化メリットについては関連資料をご覧ください。)


しかし、だからといって瞬時に社内規定を変更し、電子契約を導入するのは難しいのが事実です。不要なトラブルの基となりそうと、多くの企業が導入を難しいと捉えるのはこのためです。

関連資料:

2.一部契約は書面での締結が義務付けられている

実は、契約書などの書面の中にも、電子化が認められていないものがあります。それが次の書面です。

  • 定期借地契約借地借家法22条
  • 定期建物賃貸借契約借地借家法38条1項
  • 投資信託契約の約款投資信託及び投資法人に関する法律5条
  • 訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売、特定継続的役務提供、
    業務提供誘引販売取引における書面交付義務特定商品取引法4条etc

契約とは原則、当事者間の合意があった場合に成立するため、必ずしも契約書等の締結義務はありません。しかし契約の中には私文書ではなく公的に認められた証書(公正証書)での締結を求めているものや、必ず書面の交付を義務付けているものもあります。

こうした書面を多く扱う企業でも、電子契約を導入するメリットはあります。基本契約や秘密保持契約、申込書、請求書、雇用契約などほとんどの契約書は電子契約によって管理することが認められています。

しかし、実際に電子化できない契約書も存在するので、電子化できる契約書とできない契約書の比率を事前に確認した上で、導入を検討する必要があります。

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電子契約とは?4つのメリットを解説 電子契約とは?4つのメリットを解説

3.業務フローが変更することへの社内説明

電子契約を導入することは、社内の業務フローを変更するということでもあります。こうした、従来の契約業務を変更することに、抵抗がある従業員も少なからず存在します。電子契約を最大限活用するためには、社内説明も行った上で、従業員の理解を得ることも大切です。

つまるところ、電子契約を実際に利用するのが従業員です。社内のことだからと説明を疎かにせず、従業員からの理解を得た上で導入しましょう。しっかりと説明をしなければ、一部間のみの利用に留まり、契約管理漏れなどのリスクが発生してしまいます。

取引先から電子契約参加の理解を得るためには

電子契約を導入するにあたって最も難しいデメリットが、やはり「取引先からの理解を得ること」です。これは、導入に際し越えるべきハードルでもあります。では、電子契約参加への理解を得るためには、何をすればいいのでしょうか

まずは、取引先が電子契約に参加するメリットを整理してみましょう。

取引先が電子契約に参加するメリット

取引先にとって、電子契約に参加するメリットで最も分かりやすいのが「コスト削減効果」です。今まで契約書ごとに必要としていた印紙は無くなり、郵送代やインク代なども削減できます。頻繁に取引を行っている場合、印紙代が無くなることは大きなコスト削減につながります。特に、サービスオーナー企業からの発注金額が大きい取引先の場合、印紙代が無くなるだけでもかなり大幅なコスト削減につながります。

さらに、電子契約に参加することで業務効率化というメリットもあります。書面での契約書作成・印刷・郵送・返送といった作業には、多くの手間と時間がかかります。途中で契約内容が変更すれば書面を作り変える必要がありますし、そうしたやり取りを繰り返していくうちに、一つの契約を締結するまでかなりの期間を有します。

電子契約ならば印刷は不要で、郵送・返送といった手間もありません。途中で契約内容が変更すれば迅速に対処することができます。場合によっては1ヵ月程度かかっていた契約締結を、1日に短縮することも可能です。

これは、電子契約参加への理解を得る上で、大きなアドバンテージとなるでしょう。

締結方法を使い分ける

電子契約参加への理解を得る上で最も大切なことは、課金への同意を得ることです。印紙代削減や業務効率化といったメリットはあるものの、電子契約へ参加することでのコストもあります。この「コスト発生」という課題に対して、メリットを訴求するだけでは不十分でしょう。

ここで、電子契約の締結方法について説明します。電子契約には、電子証明書を用いた締結と、メール認証を用いた締結の2種類の締結方法があります。実は、取引先が料金を支払う必要があるのは、電子証明書を用いた契約締結のみとなります。

電子証明書を用いるとより厳格な署名となり、ハンコの種類でいうと実印に相当し、業務委託契約書や金銭消費貸借契約書などに用いられます。それに対してメール認証での署名は、認印に相当し、請求書や誓約書、見積書などに用いると便利です。(どの書類にどちらを用いるかは、各企業にゆだねられます。)

課金がどうしても難しいという取引先に対しては、まずはメール認証での締結ができる書類から導入し、電子契約のメリットを十分に感じてもらう、ということも理解を得るためには重要です。

2種類の締結方法については、各電子契約サービスによって、片方のみの場合と、両方に対応している場合があるので、事前に確認するとよいでしょう。

さらに、取引先向け説明会も積極的に開催するといいでしょう。説明会では電子契約導入による取引先のメリット・デメリットや導入時の作業イメージ、電子証明書・タイムスタンプなど、電子契約参加への詳細を伝えることで、取引先からの理解を得やすくなります。

一つ注意しなければならないのが、法令、電子取引への参加を強制してはならないということです。取引先企業が下請けであったとしても、それをいいことに電子取引参加を強制するような行為は下請法などに抵触するおそれがあるので、必ず理解を得た上での参加を目指しましょう。

それでも書面契約が残る場合は

取引先へメリットの訴求をし、メール認証での締結を促しても、どうしても電子契約での締結が難しい場合が発生します。また、先ほど述べた通り、書面での締結が義務付けられている契約書もあります。

電子契約を導入する際には、過去の契約書と、引き続き書面で締結する契約書を含めた契約管理全体を見据えた検討が必要です。
具体的には、書面契約も一元的に管理できるサービスを選定するほうがよいでしょう。書面と電子、すべての契約書に検索性を持たせ、必要な時に必要な情報が取り出せる管理を行うことで、ガバナンスの強化と作業効率の向上が見込まれます。

書面契約との一元管理が可能となっているサービスは存在しますが、多くの場合、書面契約をスキャンしてPDFを登録すれば、システム上で閲覧可能というサービスがほとんどです。自社ですべてスキャンし、毎回登録が可能であればそのサービスで十分ですが、もし全件電子化するための労力やコストがない方は電子契約サービス「WAN-Sign」がおすすめです。

「WAN-Sign」は、書面契約・電子契約両方をカバーし、より確実な契約管理を実現するために開発されたサービスです。書面契約を「WAN-Sign」を提供するワンビシアーカイブズに保管する場合は、全件電子化・依頼都度電子化するかを選択できます。また、書面契約を社内に置いておく場合は、属性情報のみ登録することもできます。書面契約書(原本)、書面契約書(PDF)、電子契約関わらず、すべての契約データをクラウド上で管理することが可能です。

その他にも、社内の理解を得るためには、自社内のセキュリティ部門が納得する内部統制機能が必要です。IPアドレス制限、承認機能、フォルダ毎の閲覧制限などの機能が備わっているか、自社のセキュリティ基準も確認して選定しましょう。

ちなみにWAN-Signの場合は、前述した内部統制機能すべてを標準機能として搭載しています。電子証明書を用いた契約締結と、メール認証を用いた契約締結両方に対応しています。

まとめ

メリットがあればデメリットもあるのが当然であり、電子契約においても例外ではありません。従って、電子契約を導入する際は、メリットだけでなくデメリットも把握した上で、最適な導入方法を検討していただきたいと思います。また、単なるデメリットではなく、導入のハードルとして捉えることがポイントであり、それにより最適な電子契約導入を目指すことができるでしょう。

WAN-Sign機能説明書

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