スキャンするだけで終わりじゃない!?書類電子化の流れ

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働き方改革の一環として、ペーパーレスの推進が皆さんの周りでも進んでいるのではないでしょうか?今ある重要書類を電子化して、共有サーバや文書管理システムで管理したい、というご相談も最近ますます増えています。

「電子化」、というとオフィスの複合機で紙をスキャンする、というイメージを持つ方が多いと思いますが、膨大な量の書類を電子化するには、実はいくつかの工程やコツが必要になるのです。

今回は、長年多数のお客様の各種重要書類を電子化してきた当社が、実際に行っている電子化作業の流れや書類別の電子化のノウハウなどを、特別にご紹介させていただきます。

外部業者へ見積りの依頼を行う場合も同じような作業が発生しますので、電子化作業の見積り取得時の参考になると思います。

1. 書類の「電子化」とは?

まずはあらためて「電子化」という言葉の意味から確認していきましょう。

書類の電子化とは、紙媒体の書類を画像(デジタル)データに変換することです。

重要書類であれば、電子化して利用の効率性と保存の長期性の両立を図るという方法が考えられます。一般的には、スキャナ機器を用いてPDFファイル化することが多く、当社が提供している書類電子化サービスでも、重要書類をPDFファイルにして文書管理システムへの登録や、DVDでの納品等のサービスを行っています。

書類電子化とは?そのメリットや方法をご紹介」記事でもご覧ください。

書類をスキャンしてPDFにするだけならすぐにはじめられる!と思った方も多いかとは思います。でも、実際にはスキャンをする前にも後にも大切な作業があるのです。では早速、電子化作業の基本的な流れについてご紹介していきます。

2.スキャナ機器の種類

「書類をスキャンする」と一言でいっても書類にはいろんな形態・形状があるかと思います。1枚ものの書類、契約書などの冊子(袋とじ)の書類、レシートや伝票など、書類の状態によって使用するスキャナ機器も異なるため、ここでは代表的なスキャナと適した書類をご紹介いたします。

 ・オートドキュメントフィーダスキャナ(ADF

  こちらは、オフィスの複合機によくある機能をもったタイプになります。複数枚の書類をセットして自動的に書類を送ってスキャンできるため、1枚モノの書類を連続してスキャンする場合に適しています。

 ・フラットベッドスキャナ(FB

  こちらもオフィスや家庭でもよくみられる、平らなガラス面に書類を固定して、下から光を照射して読み取るタイプのスキャナです。 1ページずつの作業が必要になるため、冊子形態のものやADFでは破れる可能性のある古い書類などが向いています。

 ・オーバーヘッド型スキャナ

  ここからはあまり見たことがない機器も多いかもしれませんが、こちらは書類を上から撮影するタイプのスキャナです。どちらかというとカメラで順番に撮影していくイメージですので、冊子形態のものやレシートなどの小紙片をまとめてスキャンするのに適しています。

 ・オープントラック型スキャナ

  このスキャナは大きさもかなり大きく、超高速で大量スキャンが可能となるスキャナです。毎日何万枚もスキャンする場合などに使用します。適している書類としてはADFと同じく冊子形態ではない1枚ものの書類になります。

 ・自動ページめくり型スキャナ

  その名の通り、自動でページをめくりながらスキャンするタイプのスキャナです。袋綴じの契約書をばらさずにそのままスキャンすることが可能です。(厚さ最大6mmまで)

スキャナ機器選定には、スキャンしたい書類の形態や状態の他、処理したい書類の量も重要になってきます。広く利用されているスキャナはADFかFBになりますが、複数枚を連続して処理できるか、1ページずつの処理となるかによってスキャンをする人の負担がかなり変わってくるため、どんな方法が一番効率的かを考えながら各工程での作業内容を決める必要があるのです。

3.書類電子化作業の流れ

電子化の流れは大きく分けて以下の4工程になります。

 1.事前作業 2.スキャン作業 3.データ作成作業 4.後作業

外部委託で実施する場合も自社で実施する場合でも、必ず必要な作業になります。以下順番に説明いたします。

1)事前作業(前工程)

まず最初に行うのが、書類をスキャン可能な状態にするための事前作業になります。具体的には、書類を留めているホチキスやクリップの取り外し、バインダーやクリアフォルダからの抜出しなどの作業になります。書類のファイリング状況によって作業時間が大きく異なってきます。例えば、案件1件の区切りがない書類について、1件ずつ画像データを作成したい場合は、内容を判断しながら1件の区切りとなる紙を間に挟み込む作業が必要になり、かなり時間を要することになります。電子化を行う書類については、スキャンが容易なファイリング方法にしておくことがおすすめです。

2)スキャン作業

次に書類をスキャンして画像ファイルを作成します。スキャンする際には画像の解像度やモノクロ・カラーかなどのスキャン仕様を決めて実施します。データ容量はスキャン仕様によって大きく変わるため、閲覧頻度や必要な画像品質、格納するサーバやシステムの容量なども十分に考慮する必要があります。

  また、先ほどご紹介したように書類の形態・形状によって使用するスキャナ機器は異なります。

3)データ作成作業

スキャンした画像データに対して、ファイル名やフォルダ名を付与したり、台帳(リスト)を作成する作業になります。フォルダやファイル名で検索可能な状態にするのか、台帳でファイルを特定してから検索するのか、文書管理システムに登録するのか、電子化後のデータの管理方法によって必要な作業は異なります。まずは全体の運用を考えてから、どんなデータが必要か検討しましょう。

4)後作業(後工程)

最後に大切な作業が、スキャンし終わった書類に対する後作業になります。保管するのか廃棄するのか、ホチキスやクリップなどの留め具は元通りに戻すのか、クリアポケットやバインダーなどの元の収納容器に戻すのかなどを決めて実施します。

   元通りに戻すにも作業の手間と時間がかかるため、書類の重要性や電子化後も書類を見る可能性があるかなどを考え、後作業の内容を検討しましょう。

書類電子化の作業内容は大きく分けると以上の4工程になります。外部業者に電子化作業を委託する場合は、この他にも書類を引き渡す際のチェック作業や、納品時の形態等によってメディアへの書き込み作業や搬送なども必要になります。

4.まとめ

今回は、意外と知られていない書類電子化作業の流れについてご紹介させていただきました。もし、とても自社内ではできそうにない、という方がいらっしゃいましたら、当社でも契約書電子化サービスをはじめ、書類各種の電子化サービスを取り揃えておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。

 また、自社内で書類の電子化が可能かどうかのチェックもできる無料ダウンロード資料「電子化の極意」も用意しておりますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。

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