遠隔地バックアップの目的であるDRを実現するためのリストア | 株式会社NXワンビシアーカイブズ

遠隔地バックアップの目的であるDRを実現するためのリストア

2018.02.20  株式会社ワンビシアーカイブズ

 企業・団体が保有する大事なデータのバックアップを、事業所とは別の地域で保管する遠隔地バックアップ。その目的は、災害で事業所内のシステムやデータが被災しても、遠隔地保管していたバックアップデータを用いて事業を継続できるようにすることです。顧客満足や信用の維持、監査対応やBCP(Business Continuity Plan : 事業継続)ガイドラインに準拠した運用の実現なども挙げられますが、これらはDR(Disaster Recovery : 災害復旧)を可能とする体制が整っていることが前提にあるべきものです。

 DRは遠隔地にバックアップテープを保管したり、遠隔地データセンターのバックアップストレージと事業所間に回線をつなげるだけで可能になるというものではありません。災害時に回線や交通機関の障害が同時発生していても、データをリストアできる必要があります。

 遠隔地バックアップのサービスやソリューションは数多くあり、ワンビシもオンラインバックアップサービスメディア保管サービスを提供しています。多くのサービスのPRポイントは、コストや定常的な運用負担の軽さに偏っているように見受けられます。これらもサービス選定において、大事な要素であることは否定しません。安価かつ手軽に運用できることは重要です。いつどのような規模で発生するかわからない災害のことよりも、定常的な運用の方が判断基準になりやすいというのも理解できます。

 しかし遠隔地バックアップの目的はDRですから、有事においてそのサービスやソリューションに、あるいは提供側の事業者に何ができるのか、を置き去りにして考えてはいけません。そこで今回は、遠隔地バックアップが真の価値を発揮するはずのシチュエーションである、バックアップデータのリストアについて、方法や想定される事態を解説します。 

遠隔地バックアップにおけるリストア方法

 遠隔地バックアップの方法は2つに大別できます。バックアップデータを磁気テープなどのメディアに記録して遠隔地サイトに搬送して保管するか、オンラインで遠隔地データセンターあるいはクラウド環境へバックアップするかです。バックアップと同じく、リストア方法もメディア搬送とオンラインの2つに大別することができます。

 メディア搬送によるリストアは、距離に比例してデータ復旧に要する時間が長くなります。一方で、磁気テープの大容量化なども進んでおり、大容量データでも問題なくリストアできるというメリットがあります。

 オンラインでのリストアは、メディアの搬送と比較して早く行えるというメリットがあります。ただしデータが大容量になると、場合によってはメディア搬送よりも長い時間を要する上に、企業のネットワークに負担がかかって業務に支障が発生する場合もあります。通信障害によって使えなくなるという弱点もあります。

 バックアップとリストアの経路が同じである必要はありません。オンラインで遠隔地にバックアップしたデータを、リストアの際にはメディアに記録して搬送できるような仕組みを備えるオンラインバックアップサービスもあります。複数のリストア手段を備えることは、遠隔地バックアップの実効性をより高めることにもつながります。

被災時、データは確実にリストアできるのか

 遠隔地バックアップとリストアの仕組みを構築していれば、大規模災害などで事業所、システムやデータが被災しても、リストアと復旧が確実にできるかというと、残念ながら確実ではありません。2011年に発生した東日本大震災では、以下のような事態が被災地において発生しました。

  • 設備の損傷や停電、発電装置の燃料不足などによる通信障害
  • 2~3週間、運送会社による集配がストップ
  • 高速道路の使用が緊急車両のみに制限

 通信がストップしてしまえば、オンラインでのリストアはできません。また、上記のような状況下では、バックアップデータを記録したメディアを届けるのも簡単なことではありません。

 この記事を読まれている方の中には、すでに遠隔地バックアップサービスを利用されている方もいらっしゃるかと存じます。今、遠隔地で保管されているデータは、有事に際しても届けられるでしょうか。遠隔地バックアップサービスを提供する事業者は、料金を安くしたり運用負担軽減を追求するだけでなく、有事に際してどれだけのことができるか、について、約束はできないまでも向き合って努力をすべきなのです。

東日本大震災におけるワンビシの対応

 以下に、東日本大震災発生直後におけるワンビシの対応の一部を挙げます。

  • 震災発生の翌営業日(3月14日)には、一般道で仙台市のお客様への磁気テープ搬送を実施
  • 3月14日中にワンビシの集配車両を緊急通行車両として申請し、以降、東北自動車道での集配を実施

 このように、震災直後の混乱の中でも、ワンビシのサービスは機能していました。お客様のBCPやDR支援を担うことを使命として、各種サービスを提供しているからこそ、有事においてもお客様の支援を続けることができたのです。

情報資産とは何か? 情報資産とは何か?
データ保存における課題解決のカギ コールドストレージとは データ保存における課題解決のカギ コールドストレージとは

まとめ

 今回は遠隔地バックアップの目的であるDRを実現するための、リストアの重要性について紹介しました。遠隔地バックアップサービスを選択する際には、コストや運用の手軽さはもちろん重要ですが、有事において何ができるか、どれだけ役に立つかも考えるべきです。ワンビシはオンラインバックアップサービスメディア保管サービスを提供して、お客様の遠隔地バックアップと有事におけるDRを支援いたします。

弊社サービスについてご不明な点はございませんか?

RECENT POST「事業継続・災害対策」


RELATED POST関連記事


遠隔地バックアップの目的であるDRを実現するためのリストア