当社名にもある"アーカイブ"とは?アーキビストと共に解説します

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※こちらは20192月に公開したブログを202311月に再編集したものです。

“メールをアーカイブする”“画像をアーカイブする”と言ったように、当社社名にもある“アーカイブ”という言葉を目にする機会は多いでしょう。
日常的にPCやスマートフォンを利用している人であれば、アーカイブという言葉に馴染みがあるのではないでしょうか?

この「アーカイブ」と「アーカイブズ」、そしてその業務に付随してよく使われる「アーキビスト」、それぞれの言葉の意味を解説し、何故当社がNXワンビシアーカイブズという社名なのかをご説明していきます。

 

アーカイブとは?

国立国語研究所が2003年に実施した「外来語」に関するアンケート調査によると、「アーカイブ(Archive)」という言葉は、回答者全体の1/4以下の認知度、理解度は1割以下しかなかったそうです。(国立国語研究所:外来語定着度調査の結果より)
同研究所では、アーカイブとは『個人や組織が作成した記録や資料を,組織的に収集し保存したもの。また,その施設や機関。』を意味し、言い換え方としては『保存記録』『記録保存館」としています。皆さんイメージできるでしょうか?

「アーカイブ」とは本来、重要な記録や公文書、またそれらを保管・保存する場所を意味する言葉です。
重要な記録や公文書、またそれらを保管・保存する場所として想像されやすい言葉として、「文書館」や「公文書館」があります。もちろん文書館などの意味も兼ねているわけですが、アーカイブそのものの意味はそれだけではありません。
アーカイブとは「文書や記録そのもの」でもあり、またそれらを「保管・保存する場所や施設」という2つの意味を持つことから、ピタリとはまる日本語がないというのが実情です。そのため英語の「Archive」をそのまま「アーカイブ」として使われています。

また、コンピュータ用語で目にする「アーカイブ」も同じような意味です。「複数のファイルを一つにまとめること」や「まとめたファイルそのもの」でもありますし、インターネット上で古いソフトウェアやファイル、メッセージなどを「まとめて保存している場所」を指す場合もあります。
よく目にするメールやデータをアーカイブするとは、今見えている場所とは別のところにデータを保存することを指しています。

アーカイブズとの違い

「アーカイブ」と「アーカイブズ」について、国立国語研究所では専門用語としての語形として捉えられていますが、「アーカイブズ」は以下の3つの意味を持つと考えています。

   ①個人や組織が社会の中で生み出す重要な記録や情報

   ②重要な記録や情報を保存し、活用するための施設・機関

   ③重要な記録や情報を保存し、活用するためのシステム・機能

つまり、重要な記録や情報を確実に保存し、有効に活用するための仕組みということです。

この"Archive""Archives"という言葉、もともとはギリシャ語の「アルケイオン」(Archeion:統治者のオフィス)という言葉が語源とされます。この頭にある「アルケー」(Arch)には「万物の根源」という意味があり、"Architecture"(建築)などと親戚関係にある言葉です。
アーカイブという言葉は「NHKアーカイブス」や「デジタルアーカイブ」といった使われ方で世の中に広まった言葉ですから、どうしても映像やインターネットなど、デジタルデータと結びつけてイメージされる傾向がありますが、様々な資産を管理する意味合いが元々あったと考えられます。

アーカイブズとは、アーカイブの複数形という形だけでなく、まさにその管理する仕組みも含めていると考えています。

なぜ「NXワンビシアーカイブズ」なのか?

2022年に社名変更した当社 NXワンビシアーカイブズは、創業1966年当時「ワンビシ倉庫」という社名でした。「アーカイブズ」を社名に含めたのは、1978年、今から40年以上前のことです。

当然ながら当時「アーカイブズ」という言葉を知っている人は日本にほとんどいなかったものと思われます。日本の"National Archives"である国立公文書館(千代田区北の丸公園にあります)が開館したのが1971年のことですから、その先見性には驚くばかりです。
現在でも「アーカイブズ」を名称に入れている組織は、当社の他には「NHKアーカイブス」や「日本銀行アーカイブ」、熊本県の「天草アーカイブズ」や秋田県の「大仙市アーカイブズ」など、公的な機関で数えるほどです。

当社が「アーカイブズ」を名乗った理由は、もちろん一般の物流倉庫との差別化を図るためという理由もありますが、「日本中の重要なる情報記録を安全・確実に保管し、リスクの分散をはかる」という強い意志をもって、日本で初めて書類保管・管理をビジネスとして始めた、という記録が当社にあります。
つまり、オフィス外の安心・安全かつ適切な環境で、重要な記録や情報の保管・管理をする専門企業として国家的・社会的な要請に応える、つまり「アーカイブズ」という思想を創業当初より持っていました。

現在、情報の形式は紙だけでなく、写真や音声・映像、デジタルデータなど、急速なデジタル推進でありとあらゆる形式で溢れています。そんな社会環境の変化や技術革新の進展に対応し、お客様のより良い情報活用をサポートしていきたい。当社の社名には、そんな強い思いが込められているのです。

「アーキビスト」とは?

「アーカイブ」や「アーカイブズ」以上に、馴染みのない言葉として、「アーキビスト(Archivist)」が挙げられます。しかし、重要な記録や情報を保存・管理する「アーカイブズ」には、専門職である「アーキビスト」が欠かせないのです。

「アーキビスト」は、永久に保存すべき価値のある重要な記録や情報を適切に保存し、活用できる体制を整える専門家です。その対象は、紙の文書だけでなく、写真や音声・映像、デジタルデータなど、ありとあらゆる記録が含まれます。

つまり「アーキビスト」とは、国や地方自治体などの公的機関や民間企業において、日常的に発生し続ける文書や記録を、紙かデジタルデータかを問わず、効率的かつ永続的に利用可能な状態を構築する専門家ということになります。
以上のように、組織の重要な記録やデータである「アーカイブズ」を守るのが、「アーキビスト」の仕事ということになります。

諸外国では、「アーキビスト」は大学などで専門的な教育を受けて養成される職業で、国や業界団体から専門職として認められ、政府機関や企業で活躍しています。日本でも一部の大学では教育に取り入れられています。

日本アーカイブズ学会では、2012年に「登録アーキビスト」の制度をつくり、専門の教育を受けた実務経験者を「アーキビスト」として認定しています。また、国立公文書館でも2020年に「アーキビスト」としての専門性を有すると認められた場合、国立公文書館長が認証することになりました。当社社員の中でもこの国立公文書 認定アーキビストとして認証されている実績があります。

おわりに

いかがでしたでしょうか? 「アーカイブ」「アーカイブズ」や「アーキビスト」について、少し理解を深めていただけたと思います。

NXワンビシアーカイブズは、「アーカイブズ」を名乗る企業として、専門家である「アーキビスト」が複数名、在籍しています。文書管理・記録管理にお困りのことがありましたら、専門企業である当社にぜひご相談ください。

執筆者名プロフィール

執筆者名 ブログ担当者

株式会社NXワンビシアーカイブズ 

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