2019年4月に働き方改革関連法が施行されて、はや8ヶ月が経過しようとしていますが、皆さんの会社での取り組み状況はいがかでしょうか?
今回は、現代の働き方改革と、昔から言われてきた「三方よし」という考え方を比較しながらご紹介してみたいと思います。
働き方改革
働き方改革と聞くと、残業規制や休暇取得、時短勤務や育休などの人事・福利制度、在宅勤務やテレワークなどの柔軟な働き方といったことがイメージされると思いますが、その目的を大きくまとめると以下の3点となります。
①長時間労働の是正
②多様で柔軟な働き方の実現
③雇用形態に関わらない公正な待遇
国籍や性別、年齢や雇用形態・勤務形態に関わらず、すべての働く人が自分の働き方を能動的に選択でき、幸せに働ける環境・社会を実現することを目指していると言えます。
つまり、働き方改革とは、ずばり「働く人の満足度・幸福度を上げること」と言えるでしょう。
関連資料:
「三方よし」とは?
皆さんは「三法よし」(さんぽうよし)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「三方」とは、「売り手」(売る人)、「買い手」(買う人)、「世間」(社会)の3者を指します。「三方よし」とは「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の3つの「よし」が成り立つ状態、つまり売り手と買い手がともに満足し、さらにはその商売(ビジネス)が社会の役に立つことが「よい商売」であるという、近江商人の心得です。
この「三方よし」という商業(ビジネス)観を生み出したのが、伊藤忠商事の創業者である初代伊藤忠兵衛と言われています。
商売は菩薩の行(業)、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの
この「三方よし」という精神は、現代では企業と社会を持続的に発展させていくための方策、つまり「サステナビリティ」の礎として再評価されています。
働き方改革と「三方よし」の関係
働き方改革は言い換えると、「会社と社員のWin-Winの関係」と言えます。
また、「三方よし」を言い換えると、「売り手と買い手のWin-Winの関係」ということになります。
かつて日本の企業は一貫して「顧客満足度」を追求してきました。これは「三方よし」の精神に基づくものと言えます。
一方、現代の日本においては、社員の満足度・幸福度が問われるようになりました。これは、働き方改革によって新たに加わった要素です。
そしてどちらも、「会社と社員」、「売り手と買い手」、この双方の満足が成立することによって、より良い社会の実現を目指すという点で共通性があるといえるのではないでしょうか。
![]() 【売り手―買い手―世間(社会)】 |
![]() 【企業―社員―社会】 |
おわりに
いかがでしたでしょうか?現在と過去の意外なつながりがみえたのではないでしょうか。
働き方改革の実現やビジネスの持続的発展を考える上で欠かせない要素のひとつが「情報資産の管理」です。
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参考
- 厚生労働省「働き方改革」の実現に向けて
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html - J-Wave Tokyo Morning Radio ; Recruit the Work Shift
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/quote/index.html - 伊藤忠青山アートスクエア「すごろくの旅~伊藤忠兵衛・三方よしの奇跡」(2021年3月21日まで)
http://www.itochu-artsquare.jp/