最適な文書保存方法~「たまに見る書類」「たまにしか見ない書類」~

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 個人情報保護法の改正やマイナンバー制度の施行によって企業が自らの保有する情報を管理する責任は日々高まりつつあります。この記事をお読みの皆様の中にも、「重要な書類の保管に困っている」「書類管理上のセキュリティ面に不安がある」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 本ブログでは「書類の特性にあった管理方法」をテーマに、資料管理体制のあり方について再度考えていきたいと思います。

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課題は明確なのに・・・

 当社にお声がけいただくお客様は、現状の書類管理に何らかの課題を抱えておられ、多くの場合は、それをどのような形で解決したいのかというビジョンをお持ちです。例えばそれは「箱単位での書類原本の外部保管」であったり、「全書類の電子化」であったりと形はさまざまです。しかし「紙の原本を社内に置きたくない」「書類に対するアクセスを良くして業務を効率化したい」という根本的なご要望は共通しています。

 一見するとこのような場合には、すぐにでも当社サービスをご利用いただき、お客様の課題解決につなげることができそうです。しかし事はそれほど順風満帆には進みません。なぜならそこには、課題解決を阻むとある「魔のワード」が存在するからです。

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たまにしか見ない・たまに見る

 当社がお客様にサービスをご提案する際には、必ず「どのくらいの頻度で書類をご覧になりますか?」とお尋ねします。これは数あるサービスラインナップの中から、最適なご提案をする為には必ず考慮されるべき値であり、導入費用にも大きな影響を与えます。これを正確にとらえられるかどうかで、サービスの品質そのものが変わってくると言っても過言ではありません。

 しかし、ほとんどのお客様はこの質問に対しこう答えられます。

「たまにしか見ません」

「たまに見ます」

 もちろん、たまに見る書類だからこそ社内に保管されているのであり、当社のサービスを利用して、よりよい保管環境を築こうとされているのです。けれども一方で、実際にどのくらいの頻度で、何人くらいの人が、何のために見ているのか、というとその数値については正確にとらえられてはいないのです。これでは当社としてもお客様に合った最適なサービスをご紹介することは難しくなってしまいます。このことから、課題を明確に認識されているお客様ですら、その詳細については把握されていないことがわかります。

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電子化を検討する前に

 では、こういった書類はどのように管理すればいいのでしょうか。お客様からはしばしば「紙を減らしたいので、とりえあえず全部電子化してください」というご要望をいただきます。しかし我々はこのような場合には、電子化サービスはお勧めいたしません。なぜならばたまにしか見ない書類、あるいはまったく見ないかもしれない書類を、わざわざ費用をかけてまで電子化する必要性がないからです。電子化は頻繁に見る資料に対して有効な管理手段であって、ただ紙の書類を捨てたいから、という理由で行うにはあまりにも費用対効果の低い管理手段なのです。たまにしか見ない書類はもっとシンプルで手間やコストのかからない管理方法を考えるべきでしょう。

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特性にあった書類の管理

 それでは手間のかからない管理方法とはどのような方法なのでしょうか。まず挙げられるのはやはり文書保管箱に書類を収納して箱単位で管理する方法でしょう。これなら保管を外部に委託してもそれほどコストはかかりませんし、整理・準備作業も簡単です。多くの倉庫会社が、この「箱単位保管」サービスを展開していますし、もちろん当社でももっともベーシックなサービスとしてご提案させていただきます。

 しかしシンプルで安価なこのサービスにもそれなりに不便な点はあります。主なデメリットとして、以下のようなものが挙げられます。

  • 箱単位でしか取出しできない(見たい書類だけ取り出すことはできない)
  • 箱の中に何が入っているかわからなくなる
  • 見たい時にすぐに見られない

 書類を見ようと思ったらまず該当の書類が入っている箱を特定し、それを倉庫から出庫し、届くのを待って、届いた箱から該当の書類を探します。必要に応じて書類をPDFなどの形で手元に残し、また箱を倉庫に預け入れる。書類1件を見るのにも結構な手間と費用がかかります。しかし前述のとおり、これが外部倉庫のサービスの基本形であり、料金体系などに多少の違いはあるものの、どこも横並びのサービスレベルであると言えます。

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当たり前を疑え!

 そこで当社では、このようなお客様の手間やコストを何とか軽減できないかと考えました。そうして誕生したのが2017年7月にリリースされた当社新書類保管サービス書庫探(しょこたん)です。このサービスの特徴はお客様の書類を箱単位でお預かりし、ご要望に応じて箱の中から該当の書類を探し出してPDFで配信するというサービスです。まさにお客様に代わって書庫から書類を探し出すサービスなのです。

 これまでの外部保管サービスは、お預かりする単位とお届けする単位は常にイコールであることが常識とされてきました。つまり箱でお預かりすれば箱で、箱ごとお返しするしかありませんでした。しかしこれには前述のようなデメリットもあり、必ずしも利便性が高いとは言えませんでした。そのために見るかどうかも分からない書類をわざわざ費用をかけて電子化する、という事態を招いていたとも言えます。このように「書庫探」はこれまでの業界における当たり前を、根本的に覆すサービスであると言えます。

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外部保管における悪しき習慣

 また書類を外部保管しようとする際に陥りがちな悪しき習慣があります。それは中身を精査せずにとにかく何でもかんでも預けられてしまうという点です。箱にさえ詰めれば取り敢えず預けられてしまうので、書類を整理したり中身を精査したりする必要はなく、不要なものまで預けてしまって、中身がよくわからないので捨てることもできずに何十年も保管しっぱなし、という事例も少なくはありません。一般的な倉庫会社なら、この状態をわざわざ指摘したりはしません。「預かっている期間=売上が上がり続ける期間」なので、むしろ捨てずに保管し続けてもらう方が自社にとってメリットがあるからです。

 しかし当社は文書管理のプロとして敢えてこのサービスモデルに一石を投じます。重要情報とは必要な時に必要なものを活用できてこそ意味があります。どこに何があるのかわからず、すぐには閲覧できないという状態は、書類管理のあるべき姿ではありません。

 その点、「書庫探」はお預け入れの前にある程度の整理を行っていただく必要があります。当社で書類を探す際、中身が整理されていなければ探し出すことができないからです。その整理方法も決して煩雑なものではありません。当社がもつノウハウから考案したシンプルかつ実用的な方法をご提案させていただいております。

 「とりあえず箱につめて預けてから考えればいい」では、いつまでたっても書類管理の体制は構築できず、却って管理コストの増加に繋がることになるのです。

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総括

このように、必要かどうかも分からない書類を、費用をかけてまで電子化するのは現実的なことではありません。またいくら箱単位で書類を管理するといっても、その箱の中が未整理の状態でいいということでもないのです。書類の特性にあった管理をできるだけシンプルに効率的に行うことこそ、書類管理のあるべき姿であると言えます。貴社で保管されている「たまにしか見ない書類」の管理について、この機会に一度再考されてみてはいかがでしょうか?

ポイント1 「たまにしか見ない書類」・「たまに見る書類」を全部電子化するのは費用対効果が見込めない。

ポイント2 書類を箱単位で外部に預けても、箱を取り寄せることなく該当の書類を見る方法はある。

ポイント3 書類の外部保管を考えるなら、そのタイミングで見直しと整理を行う。

執筆者名プロフィール

執筆者名 ブログ担当者

株式会社NXワンビシアーカイブズ 

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