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書類の処分まで考えた保存をしていますか?

2019.02.19  株式会社ワンビシアーカイブズ

書類のライフサイクルは①発生、②伝達・活用、③保管、④保存、⑤処分という5つのステップで回っています。このライフサイクルの中で発生から活用までは適切に行えていても、保管以降のステップになると怪しくなるという場合が多いのではないでしょうか?

作成・共有した資料がデスクの上に山積みになっていたり、書庫での書類管理状態が悪かったり、こうした環境では必要な書類を探し出すために多大な時間を費やしてしまいます。

そこで本稿では、書類のライフサイクルを踏まえた保管・保存のポイントをご紹介します。

書類には法定保存期間が定められている?

皆さんが日々作成している書類の中には、法律によって保存期間が定められているものがあります。この義務を無視して書類を処分すると、会社法第976条で定める「100万円以下の過料」が課せられます。ただし実際に過料が発生するケースは非常に稀ですので、こうした危機感を抱けないのも無理はないでしょう。

まずは、書類ごとに定められている法定保存期間を一部ご紹介します。

≪永年保存すべき書類≫

部署

文書名

総務・庶務

定款

株主名簿、新株予約権原簿、社債原簿、株券喪失登録簿

登記・訴訟関係書類(権利証など)

官公庁への提出文書、官公署からの許可書・認可書、通達などに関する重要な書類

知的所有権に関する関係書類(特許証や登録証、特許料や登録料の受領書など)

社規・社則およびこれに類する通達文書

効力の永続する契約に関する文書

≪10年以上の保存が義務付けられている書類≫

部署

文書名

総務・庶務

株主総会議事録 (本店備置き分。支店備置き分はその謄本を5年保存)

取締役会議事録

監査役会議事録

委員会議事録 (指名委員会、監査委員会、報酬委員会)

重要会議の記録

満期または解約となった契約書

製品の製造、加工、出荷、販売の記録 ※民法724の規定では、20年が期限

経理・税務

計算書類および附属明細書(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表

会計帳簿および事業に関する重要書類(総勘定元帳、各種補助簿、株式申込簿、株式割当簿、株式台帳、株式名義書換簿、、配当簿、印鑑簿など)

≪7年の保存が義務付けられている書類≫

部署

文書名

労働安全衛生

粉じん濃度の測定記録、測定結果の評価記録

じん肺健康診断記録、じん肺健康診断に係るエックス線写真

経理・税務

取引に関する帳簿(仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳、売掛帳、、買掛帳など)※証憑書類のうち取引に関する事項(法人税法施行規則の別表22に定める記載事項の全部または一部)を帳簿に記載することに代えて、記載されている書類を整理保存している場合の書類を含む

決算に関して作成された書類(上に挙げた、会社法で10年保存が義務づけられている書類以外)

現金の収受、払出し、預貯金の預入れ・引出しに際して作成された取引証憑書類(領収書、預金通帳、借用証、小切手、手形控、振込通知書など)

現金の収受、払出し、預貯金の預入れ・引出しに際して作成された取引証憑書類(領収書、預金通帳、借用証、小切手、手形控、振込通知書など

有価証券の取引に際して作成された証憑書類(有価証券受渡計算書、有価証券預り証、売買報告書、社債申込書など

≪5年の保存が義務付けられている書類≫

部署

文書名

経理・税務

監査報告 (本店備置き分。支店備置き分はその謄本を3年保存)(監査役設置会社等の場合)

会計監査報告 (本店備置き分。支店備置き分はその謄本を3年保存)(会計監査人設株主総会の1週間(取締役会設置会社は2週間)前の日置会社の場合)

会計参与が備え置くべき計算書類、附属明細書、会計参与報告 (会計参与設置会社の場合。会計参与が定めた場所に備置き)

金融機関等が保存する非課税貯蓄申込書、非課税貯蓄申告書、非課税貯蓄限度額変更申告書、非課税貯蓄異動申告書、非課税貯蓄勤務先異動申告書、非課税貯蓄廃止申告書などの写し

金融機関等が保存する海外転勤者の財産形成非課税住宅貯蓄継続適用申告書、海外転勤者の国内勤務申告書などの写し

金融機関等が保存する退職等に関する通知書

≪3年の保存が義務付けられている書類≫

部署

文書名

総務・庶務

四半期報告書、半期報告書およびその訂正報告書の写し

官公署関係の簡易な認可・出願等の文書

業務日報、社内会議の記録、軽易な契約関係書類、参照の必要性のある文書など

人事・労務

労働者名簿

賃金台帳(国税通則法では7年保存を義務付け)

雇入れ・解雇・退職に関する書類

災害補償に関する書類

賃金のその他労働関係の重要書類(労働時間を記録するタイムカード、残業命令書、残業報告書など

企画業務型裁量労働制についての労使委員会の決議事項の記録

労使委員会議事録

≪1~2年の保存が義務付けられている書類≫

部署

文書名

総務・庶務

臨時報告書、自己株券買付状況報告書およびそれぞれの訂正報告書の写し

当直日誌、軽易な往復文書、受信・発信文書、通知書類・調査書類・参考書類など

人事・労務

雇用保険に関する書類(雇用保険被保険者関係届出事務等代理人選任・解任届など。労働保険の保険料の徴収等に関する法律または同施行規則4による書類は3年)

健康保険・厚生年金保険に関する書類

(被保険者資格取得確認および標準報酬決定通知書、標準報酬改定通知書など)

以上の他にも法律によって保存期間が定められている書類はいくつもあります。これらの書類に関しては法定保存期間を超えた際がライフサイクルでいうところの「処分」のステップになりますが、この法定保存期間を待たないで書類を処分している企業も実はあります。

これはもちろん法律違反ではありますが、ベテラン経営者ともなると税務監査等で求められる資料は最高でも過去3年間分ということを経験則から知っているため、適切なライフサイクルを待たないで処分してしまうこともあります。

ただし、近年ではコンプライアンス(法令遵守)の観点から法定保存期間を必ず守ろうという企業が増えています。そうなると問題になるのが、書類保存の方法です。従来の方法では整理整頓された状態で書類を保存し続けることは難しいでしょう。

※文書の法定保存期間については、ブログ記事「文書管理の基本は、保存期間の設定から ~文書の法定保存期間~」を参考にしてください。

関連資料:

書類のライフサイクルを適切に管理するポイント

法定保存期間が定められている書類に関して知ったところで、書類のライフサイクルを適切に管理するためのポイントについてご紹介します。

  1. 書類のライフサイクルで最も気を配るべきなのは処分のステップであり、不要になった書類をためていかないこと
  2. 経理書類などは管理方法に迷ったら時間軸で整理してファイリングしておくこと
  3. 書類は1年分でまとめて管理すること
  4. 細かすぎる整理は逆に負担が大きくなってしまうため、無理のない範囲で整理整頓すること
  5. 新年度に発生する書類の保管スペースを確保するため、古くなった書類は「ウツシカエ」で場所を移動すること
  6. 法定保存期間が定められていない文書に関しては、現年度分と前年度分の最長2年として保管すること(ただし常用書類は除く)
  7. 保存(ほとんど使用しないが義務として管理しておく)のステップでは、処分年度ごとに管理すること

以上のポイントを守ることで、書類のライフサイクルの管理は今よりもグッと快適なものになるはずです。こうしたポイントを守るだけでは大量の文書を管理しきれないといった課題がございましたら、当社ワンビシアーカイブズにご相談ください。

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