文書管理の基本はファイリングから

  • ファイリングサプライ
  • 管理ポイント

皆さんは、普段お仕事をされている中で「ファイリング」を意識しているでしょうか?
ファイリングは文書管理の基本です。今回は、書類の保管や文書管理に便利なファイリングサプライを使った、共有文書のファイリングシステムについてご紹介させていただきます。

「共有文書」とは、部署内もしくは全社的に共有すべき文書のことで、個人で持つ参考資料などと区別をした表現です。例えば、経理書類のように組織的に集約して保存する帳票類や、決裁文書、プロジェクトメンバーが随時更新していく資料などが挙げられます。こうした文書は、個人の引き出しやロッカーなどに入れっぱなしにしてはいけません。必ず、部署内もしくは必要なメンバー間でいつでも使えるようにしておかなければならないものです。
それでは、具体的なファイリングの手順を見ていきましょう。

文書の発生

まとまりのある文書は、ホチキス、Wクリップ、クリアフォルダなどで1つにする

作った書類、受け取った書類をまとめずに重ねていくと、どこからどこまでが一つの案件なのか分からなくなってしまいます。もし、これがお客様への提案書であれば、異なる宛先の文書が混在してしまい、機密情報の漏えいにつながる恐れがあります。「文書は1件単位で管理する」、という意識を常に持っておくことが大切です。

個別フォルダ/バインダーに収納

1件ごとに個別フォルダやバインダーに収納し、ファイル名を記入する

ファイル名に盛り込む要素:「時間的要素+固有名詞+文書の内容・形態」(例:20XX年度 A社打ち合わせ議事録)

なぜこのように複数の種類の情報を記載しておくべきなのでしょうか。それは、いざ文書を見たいというときに「探しやすくする」、ということが最大の目的です。最初に記入する手間と時間がもったいないと思われるかもしれませんが、もし記入しておかなかった場合、文書を探すときにかかる時間は、それ以上でしょう。

もしかすると、「探すときに時間がかかるのは当たり前」、という意識が私たちには根付いているのかもしれません。しかし、ちょっとした手間暇も積もれば、数時間、数日と膨らんでいくものです。
ファイルで書類を整理し、文書を瞬時に検索できれば、生産的な仕事に充てる時間を増やし、残業時間を減らすきっかけにもなります。また、ファイル名に盛り込む要素は、電子ファイルの管理にも応用が可能ですので、紙の書類と電子文書を同じ原則で管理することができます。ぜひチャレンジしてみることをお勧めします。

ライフサイクルの表示

個別フォルダやバインダーにライフサイクルを必ず表示する

 ライフサイクルの管理は書類の保管・文書管理の基本です。これができていないと、オフィスに書類が溢れてしまいます。
フォルダの右上部分に、オフィス内での保有期間とその後の指示を記入しましょう。いつ捨てるのか、あるいは内容を見直すのか、倉庫へ移管するのかなど、複数の選択肢があらかじめ用意されている製品もありますので、チェックマークを入れるだけで済みます。バインダーでも同様に、背表紙に必ずライフサイクルの表示をしましょう。
地味な作業で、普段は見過ごされがちですが、簡単かつ適切に文書管理を実現する早道ですので、必ずやりましょう。

キャビネットへの配列

ファイルボックスの側面に分類・文書名・ロケーション№を表示し、表示が見えるようにキャビネットに収納する

次に、フォルダを収めたファイルボックスやバインダーをオフィス内のキャビネットに収納します。収納するときは、仮にキャビネットが3段あるとして、上の2段は現年度(最新分)の文書を置くと取り出しやすくて便利です。中身を取り出す時にしゃがまなくて済むので探しやすく、狭い通路でも他の人が通るのを妨げません。

一方、前年度の文書を使用する頻度は少ないため、下の1段に収納しておけばよいでしょう。もし頻繁に参照するような文書でしたら、高活用文書または常用文書として、現年度分と一緒に管理することもできます。

また、文書は文房具などの物品や書籍とは、物理的に分けて収納・管理しましょう。物品や書籍と異なり、文書は組織的に作成された一点ものの資産と見なされます。そのため、一般に購入可能なものと混在させるのは望ましくありません。特に個人情報や営業秘密などの機密情報については、厳重に管理する必要があります。閲覧権限のない第三者や外部への情報漏洩を防ぐため、しっかり施錠管理しておきましょう。こうした措置を取っておくことで、監査や認証審査の際に業務の適正さを証明できます。


万が一、情報漏洩が起きてしまった場合でも、普段から適切な文書管理を行っていれば、組織的な過失がないことを主張できますし、責任の所在を明らかにする際にも役立ちます。そのため、個人情報や営業秘密を取り扱う際には、台帳に記録し、使用履歴を残しておくことも重要です。

移し替え、見直し、処分 (年1~2回)

前年度文書はキャビネットの下段に移し替えをする、必要に応じて見直し・処分する

キャビネットの上2段分に収納した文書は、当該年度が終了したら、下の1段に移しましょう。
「収納スペースが半分しかない」、と悩んでしまいますか? では、半分捨てましょう! 作成・受領してから半年、1年と経過した文書を見ることはほとんどないというのが実態です。前年度分としてさらにもう1年キャビネット内に保管する書類は、しっかりと中身を吟味しておくことが大切です。保管すべき文書の見直しは、最低でも年に1~2回は実施しましょう。

なお、書類を捨てるといっても、安易に古紙回収に出すなどというのは、情報管理の観点からは好ましくありません。少なくともシュレッダーにかけるか、専門業者による溶解サービスなどを利用するとよいでしょう。

文書保存箱への収納

 文書保存箱に収納、ユニークな管理番号を表示し、リストと紐づけて台帳管理する

キャビネットに収納して計2年が経過した文書は、さらに選別した上で書庫や倉庫に保管することになります。通常の文書保存箱の場合、ファイルボックスかバインダーが4つ分入るくらいの容量があります。つまりキャビネット1本分の書類を、文書保存箱1箱分まで減らすのが理想です。当然、箱数を増やせばたくさんの書類を保管できるわけですが、書庫や倉庫のスペースにも限りがありますし、継続的な管理コストもかかるわけですから、できるだけこの段階で不要な書類は処分しましょう。また、保有期間が同じ文書を同じ保存箱にまとめておくと、後で詰め替えの作業が不要となります。


また、文書保存箱には必ずユニークな管理番号を表示し、収納ファイルのリストと紐付けて台帳を管理しましょう。一般的な管理番号の付け方は、「部署4ケタ-年度2ケタ-連番4ケタ」(例:ABCD-YY-0001・計12ケタ) のようになります。

社内集中書庫/外部倉庫に移管

定期的に、社内の集中書庫または外部倉庫に移管する

文書保存箱に収納した文書は、文書保存主管課(総務課など)に引き継ぎ、社内集中書庫で保有期間満了まで保存することになります。
また、外部倉庫を利用する方法もあります。書類保管サービスを利用すれば、Web上で保有期間を登録しておくとで満了日をお知らせしたり、必要な時に文書を取り寄せたりできます。また、紛失や漏えいのリスクを低減させることもできます。社内書庫のスペースに限界がある場合、こうした専門倉庫での書類保管サービスをご利用することをお勧めします。

おわりに

以上、ファイリングサプライを使った、共有文書のファイリングシステムについてご紹介させていただきました。ワンビシアーカイブズでは、ファイリングに便利なオリジナルファイリングサプライをご提供しております。
また、文書管理規程の作成、文書の分類、ライフサイクルの設定、ファイル基準表の作成、ファイリングシステムの維持管理、さらに外部倉庫など、書類の保管や文書管理全般にについて課題や改善点などございましたら、ワンビシアーカイブズへぜひご相談ください。

RECENT POST「目的別 : 事務作業の効率化」最新記事

RECENT POST「サービス別 : 書類保管」最新記事

RANKING TOP3 ランキング上位記事

検索する
業種から探す
目的・課題から探す
サービスから探す

お問い合わせ

ご不明な点やご要望などお気軽にご連絡ください。

お問い合わせフォームはこちら

お電話でのお問い合わせはこちら

03-5425-5300
営業時間
平日9:00~17:00