「攻め」の文書管理とは ~「文書管理」から「記録管理」へのパラダイムシフトが企業に利益をもたらす~

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  • 文書管理

1.「書類管理」「文書管理」「記録管理」の違い、わかりますか?

この3つの違いを説明できるでしょうか?
どれも同じように感じますよね。でもこの3つには、大きな違いがあるのです。

まず書類管理。
「書類:Papers」といえば、紙の書類がイメージされると思います。
皆さんの机の上には書類が山積みになっていませんか?
程度の差こそあれ、どこのオフィスでも状況はだいたい同じようなものではないかと思います。
書類の管理とは、個人の机回りやキャビネットで書類を保管することです。
「整理整頓」、つまり個人レベルで行う行為のことを指しています。

次に文書管理
「文書:Document」は、一般にいう書類・文書すべて、紙もデジタルも含む概念です。
すべての会社では何らかの文書が発生し、業務に使われ、蓄積・保存されています。

この文書をコントロール(管理)するのが、文書管理です。
「文書管理規程」「文書管理システム」という言葉に表れているように、文書管理は個人レベルではなく、組織化された動きを指します。

では、最後に記録管理。
英語にすると「Records Management」です。
「記録:Records」とは、法的な義務の履行または業務処理の過程において証拠及び情報資産として、作成、・受領・保存される情報と定義されます。

したがって、文書より記録の方が狭い概念です。記録とは業務手順が適正であることを証明する情報であり、修正(ましてや改ざん)してはいけません。
文書管理が組織体系に則した管理であるのに対して、記録管理は業務体系に則した管理ということができるかもしれません。当然、全社レベルでの取り組み、仕組みを指します。文書管理の主な目的が事務効率化だったのに対し、記録管理はこれにプラスして、対外的に説明責任を果たすこと、つまりアカウンタビリティや、リスク管理など、目的とすることが広くなります。

情報としての重要性やレベル感で示すと、書類管理 < 文書管理 < 記録管理、という関係になります。
逆に、物理的な量という観点からは、書類 > 文書 > 記録、ということになります。

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2.日本の組織が抱える問題点

個人情報の流出、製品データの改ざん、重要情報の消失、などなど...、文書管理をめぐる「モラルハザード」は日々枚挙にいとまがありません。

日本の文書管理の問題として、次のような点が挙げられます。
①組織トップの関心事でなく、組織活動の中での優先順位が低い
②文書や記録に対する認識が薄く、業務の証拠となる情報資産という意識に欠ける
③文書管理規程があっても形骸化しており、全社的・体系的な仕組みや統制が弱い
④文書管理の体制が人員配置も含めて確立されていない

書類の整理は個人でやること、文書管理は片手間の仕事、面倒な仕事、誰でもできる仕事、と思っていませんか?
日本の組織は、書類管理(整理)や文書管理のレベルにとどまっており、業務の証明や証拠性という観点でのグローバル・スタンダードである記録管理のレベルには達していないのです。
文書管理が個人任せになってしまっている状況では、情報管理をめぐる不祥事が絶えないのもある意味当然と言えます。

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3.「守り」から「攻め」へ/文書管理から記録管理へのパラダイムシフト

文書管理は、なぜ面倒なのでしょう?
文書管理というと、利益を生まない、面倒で後ろ向きの仕事と捉えられがちです。それは個人レベルでの「書類整理」の段階にとどまっているからです。文書管理をすることで、メリットや利益が生まれなければ誰も取り組もうとはしないでしょう。
また、先に述べたような情報管理をめぐる不祥事とからめて、コンプライアンスや訴訟対応、情報漏えい対策といった、企業を防禦するためのリスク対策、「守り」の側面が強いイメージがあると思います。
しかし、ここで発想を変えてみましょう。もし、文書管理、記録管理のレベルを上げると「企業の利益も上がる」、となったらどうでしょう? ここに「パラダイム」の転換があります。文書管理、記録管理が企業にとって利益を生み出す源泉、つまり「攻め」の要素をもつという説明を以下でしていきます。
文書管理が記録管理へレベルアップすると、以下のような効果が生まれると言われています。

  • ハイレベルな透明性と説明責任の確保

業務手順がきちんと記録され、保存されることにより、業務やサービス提供が適正かつ効率的に実施されていることを社内外に対して証明することができます。

  • 効果的な方針策定と、有益な情報に基づいた意思決定

正確かつ有益な情報に基づく効果的な方針策定と意思決定により、経営や業務の一貫性、継続性、生産性が確保されます。また組織活動が効果的・効率的に遂行されるようになります。

  • 業務リスクの管理と災害時における業務の継続性

業務の視える化によるリスク管理が容易になります。また、災害発生時の業務継続(BCP)を組織的に維持できるようになります。

  • 業務の効率性向上によるコスト削減

記録管理が適正ということは、当然業務手順が適正ということになります。業務の平準化、高レベル化によりムダを省き、生産性を上げることができます。

  • 正確なデータと証拠に基づいた開発・研究活動

 正確なデータが継続的に蓄積され、研究に利用されていくことで、次世代に向けた製品開発が可能となります。

  • 創造的知識の共有

過去の文書やデータ、個人や組織の経験や活動が記録として保存されていくことで、会社の記憶の継承と、発展に貢献することができます。

「過去の遺産は未来の実りを生む種子である」という言葉がアメリカにあります。
記録を適切に管理することで、新しい価値を生むビジネスが展開できるのです。

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4.文書管理、自分でするのをやめませんか?

文書管理を適切にするためには以下の4つの要件が必要です。
①保管期限の管理(何をいつまでとっておくのかを決める)
②いつでも見られる(検索性・見読性を確保する)
③適切な保管場所の確保(紛失、誤廃棄を防止する)
④セキュリティ(アクセス管理、誰でも持ち出せないようにする)

でもこれらをすべて自分でやろうと思うと、とても大変です。
海外では組織に記録管理の専門家(レコード・マネージャー)がいて、文書管理の仕組みを動かしているのが当たり前なのですが、日本での現状で新たに専門家を配置することは現実的ではありません。
そこで、「アウトソーシング」するという方法が考えられるわけです。

例えば、ワンビシアーカイブズが提供する新しい書類保管サービス「書庫探」(しょこたん)
書類を箱に詰めて送るだけで、高セキュリティな施設で保管、必要な時に指定した書類がPDFで送られてきます。原本を動かさないので、書類の紛失や誤廃棄も発生しません。保管期限の管理も可能です。
また、社内で書類を管理したり、探したりする必要がなくなるため、使い方によっては、自宅や外出先でも仕事ができるようにもなります。

いまや、自分で管理するだけが文書管理ではありません。
書類保管サービスを利用して社外で書類を保管・管理することで、オフィスもすっきりし、かつ効率的な働き方が実現します。また、文書の紛失や誤廃棄を防ぐだけでなく、情報資産として有効活用できるようになり、適切な記録管理がさまざまな効果や利益を生み出すようになります。
個人レベルで行う書類管理や文書管理から、全社単位での記録管理へのパラダイムシフトが、みなさんの会社のオフィス環境の改善や働き方の改革にとどまらず、デジタル化、グローバル化、新しい価値の創造に貢献するのです。

執筆者名プロフィール

執筆者名 ブログ担当者

株式会社NXワンビシアーカイブズ 

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