
企業活動をしていくなかで発生するデータは年々増え続けています。これらのデータは頻繁に利活用するデータもあれば一定期間残さなければならないデータもあります。一定期間残すデータというのは説明責任として企業を守るために残しているデータです。それ以外に、企業活動を未来に伝える目的で残しているデータがあります。どのようなデータなのでしょうか。
弊社の創業は1966年。おかげさまで数年前に創業50周年を迎えました。社内で創業時から現在までを振り返るイベントがありました。その際、過去の資料(当時のパンフレット、社内報、社歌!)に触れる機会がありました。
当時の資料は弊社の情報管理センターで保管されています。
さすがに50年以上経過した書類なので損傷は否めません。見る機会などほとんどないので(次は100周年のとき?)閲覧後は保管庫の隅っこでポツンとしています。
これらの情報は未来に伝えていかないとならない非常に重要な情報であります。
会社によっては昔のCM映像や、創業者のスピーチ、株主総会の音声なども残しています。当然保存媒体はカセットテープやVHS。今は読み取る機材がありません。紙資料も含めてデジタル化をして見読性を高めている企業も多くみられます。
デジタル化をしたまではいいのですがこれをどう未来に残すのか?
外付けHDDやDVDといった媒体に保存している企業を多く聞きますがそれって本当に大丈夫なのでしょうか?
当然ながらHDDもDVDも劣化します。HDDは定期的に通電しないとデータが消えてしまう恐れがあります。
DVDも長期間の保存をするためには長期保存用のDVDとライターが必要です。コンシューマ向けのものとは異なり、割と高額です。ただ、それで記録したからといっても劣化は必ずします。どこかのタイミングで(10年に1度を目安)新しい媒体にコピーしなければいけません。HDD保存の場合も3~5年を目途に新しいHDDコピーし続けないと未来に引き継ぐことはできません。
本来の業務でないこれらの作業を管理担当者が変わるごとにはたして引き継いでいけるのでしょうか。
数枚・数本のレベルだとたぶんそれほどの手間はかからないでしょう。しかし、年数が経つにつれて社内のイベントごとは増えるでしょうし、残すべきデータ(映像・画像)は増えていくはずです。間違いなく今よりも高精細な映像・画像になるのでデータ量の増大は火を見るより明らかと言えます。特に現場部門の人は高精細なカメラを導入しがちです。
それ自身がお金を生むわけではありませんが企業の歴史を未来に向けて伝えていかなければならないデータを確実に残すためには今までとは違う方法で管理すべきではないでしょうか。
話は変わりますが製造業においても未来に向けて残しているデータがあるといいます。
それは「匠」の技。
技術伝承や技能伝承とも言われていて0コンマ何ミリ細かい作業は技術者の長年の経験とノウハウによるところが大きいです。紙の手順書では分からない部分もあります。暗黙知といわれるものを形式知化するのは大変困難で、個人に依存した知見をどう共有化するかはなかなか難しい。最近では職人の技術を映像で残して後世に残しているというところもあります。中にはAIに仕事を覚えさせたり、VRを使って体感できる仕組みを導入しているところもあります。
個人に依存している技をデータ化して共有化させることは企業にとって非常に有用な取り組みですが共有化させるにあたって発生するデータをどのように将来に残していくか、ことのような検討はなかなかなされていないのではないでしょうか。
匠(技術者)が現役の間はご本人に聞けば済むでしょう。しかしご本人が引退されたらどうでしょうか。わざわざ聞きに行きますか?本人も迷惑なはずです。
ノウハウをデータ化するところまではいいがそれをどのように残せばいいのでしょうか?
HDD?DVD?
企業の歴史資料と同じように、技術者のノウハウも企業を未来に伝えていくために必要な情報であり、確実に残すためには今までとは違う方法で管理したほうがいいのではないでしょうか。
企業として将来に残さないとならないデータは現在とは異なる手法で保存していく必要があります。
データ保存の方法についてはこちらでも解説しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
ワンビシアーカイブズでは、過去の歴史資料や技術情報の現物保管だけでなくデジタル化もお手伝いしております。
一度お預けいただければ長期保管に必要な定期的なデータコピー作業もサービス範囲内で実施しますのでデータの長期保存を作業負荷なく実現できます。
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