
ワンビシ デジタル戦略部です。前回の記事ではUSBメモリやHDD、磁気テープなどの記録メディアが故障する原因と対処法について紹介しました。基本的に推奨する対処法は、自力での対処や修復を試みることは困難と状況を悪化させるリスクが伴うため、信頼に足る技術力を有する専門業者への相談であると述べました。
ワンビシも専門業者との業務提携によってデータ復旧サービスをお客様に提供していますが、多くのお客様が心配されるのがサービス利用の流れです。データ復旧サービスの利用経験がないお客様も多く、復旧できるかどうかはいつわかるのか、所要期間はどのくらいなのか、後から高額の料金を請求されるのではないか、など不安に思われるようです。
詳細は、こちらの「HDD故障の原因と対策、復旧方法をデータ復旧の専門家が語る」記事でご確認ください。
そこで今回の記事では、データ復旧サービスをご利用いただく場合の、診断・見積~復旧作業・納品に至るまでの基本的な流れについて紹介します。
お客様からメディア故障についてご相談をいただいた場合、まず最初にお願いをするのは対象メディアの送付です。対象のメディアにどのような故障が生じているのか、データを復旧させることが可能かについてエンジニアが診断を行います。また必要に応じて、発生している故障の内容と原因を特定しやすくするために、お客様からのヒアリングを行います。
診断の内容や所要期間はメディアの種類や、お客様からヒアリングした内容によって異なります。対象のメディアが一般的に普及しているもの、生じている障害が比較的軽度あるいは多く見られるものであるようなケースは、故障原因の特定および復旧方法の確認が容易になりやすく、数日で診断が終わることも多くあります。一方で古いタイプの磁気テープや、一般的でないソフトウェアで作成されたデータの場合は、診断に数週間あるいは月単位の期間を要する場合もあります。
メディアに生じている障害の程度や種類によっては、復旧不可能という診断が下される可能性もあります。この場合は以降の作業は行わず、メディアをお客様にお返しすることになります。また、メディアに記録されたデータの一部については復旧不可能だが、他の部分は復旧可能という診断結果となることもあります。この場合は復旧可能な範囲の大きさやデータの重要度、および見積で提示される復旧所要料金を考慮いただいて、復旧作業を実施するかお客様に決めていただくことになります。
エンジニアの診断によってメディアに生じている故障の内容と原因、復旧のための方法が明らかになれば、次に復旧に要する料金の見積が提示されます。ワンビシが提供するデータ復旧サービスにおいては、見積を提示の上でお客様の発注をもって復旧作業を実施いたします。お客様の同意なく復旧作業を行って後から高額の料金を請求するようなことはありませんので、安心してご相談ください。 データ復旧に要する料金はメディアの種類にもよりますが、軽度な故障であれば1メディアあたり数万円から、重度な故障や特殊な対応が必要になるケースであれば1メディアあたり数十万円となることがあります。ご参考までに障害の軽重の例を下記で紹介します。
比較的軽度な障害の例
・メディアを認識するがファイルを読み取ることができない
・水濡れや水没(不純物を多く含む水だと程度は重くなる)
比較的重度な障害の例
・メディアを認識できない
・データを削除した、フォーマット、上書き
・記録面の物理的損傷
お客様からの発注をいただければ、データ復旧作業を実施いたします。データ復旧作業の所要期間も、障害の程度だけでなくメディアの種類やデータの量などによって変わります。短い場合で数日から1週間程度、長くなる場合は月単位となることもあります。
復旧させた、メディアからの抽出に成功したデータは、基本的に別の新しいメディアに記録して納品されます。外付HDDなど普及していてお客様サイトでのデータ取込もしやすいメディアでの納品が一般的ですが、お客様が希望されるメディアでの納品を行うことも可能です。
今回はデータ復旧サービスご利用の流れについて紹介しました。ワンビシはデータ復旧の優れたテクノロジーと多くの実績を有する企業「Kroll Ontrack」「AOSリーガルテック」との業務提携により、お客様に安心してご利用いただける高品質のデータ復旧サービスを提供しています。お客様の大事なデータがメディアの故障により使えなくなってしまった際には、ぜひご相談ください。
執筆者名 ブログ担当者
株式会社NXワンビシアーカイブズ
ご不明な点やご要望などお気軽にご連絡ください。
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