新しい働き方へ対応していくために必要な「文書管理」とは?整理の基本ポイントとお勧め方法 | 株式会社ワンビシアーカイブズ

新しい働き方へ対応していくために必要な「文書管理」とは?整理の基本ポイントとお勧め方法

2020.11.09  株式会社ワンビシアーカイブズ

新しい働き方へ対応していく文書管理

コロナ禍で働き方にも様々な変化があった2020年も、残り2か月を切りました。このブログを読んでくださっているみなさんの働き方は、どのように変化したでしょうか?

半ば強制的に始まった新しい働き方に、なんとか対応していくことに必死だった企業も多かったと思います。せっかく在宅勤務できる環境があるのに、ハンコや文書のために、感染症対策に気を使いながらも、出社せざるをえなかった方も、多かったのではないでしょうか。
怒涛の数ヶ月が経過し、ほんの少し落ち着きを取り戻している今の時期だからこそ、新しい働き方に、今後より柔軟に対応していくための一つのヒントとして、「文書管理」について、改めて考えてみませんか?

今回は文書管理の基本となるポイントや、何から手を付ければ良いかお悩みの方におすすめの方法を解説します。

文書管理の基本は「整理」・「整頓」

コロナ禍でのおうち時間が増える中で、普段なかなか手をつけられなかった、家の中の大掃除や断捨離、部屋の模様替えに取り組まれた方も多かったのではないでしょうか。
きれいに整えられた部屋の中で過ごす時間は、とても快適で、気持ちが良いですよね。

ところで、大掃除や断捨離は、「整理」と「整頓」という2つの異なる行為をおこなっているということを、ご存じですか?子どものころから、「整理整頓」と一つの単語のように使っている方も多いかと思いますが、実は、「整理」と「整頓」は、似ているようで大きな違いがあります。 ごちゃごちゃの部屋を片付けようとした時、「まずは、いらないものを捨てよう!」と、大きなごみ袋を用意しませんか?この「不要なものを捨てる」という行為が、「整理」なのです。
そして、ごみを一通り捨てて、必要なものが残ったら、それらの収納場所を決めたり、家具の配置を考えたり、使いやすいように、きれいに整えますよね。この「使いやすいように整える」という行為が、「整頓」なのです。

みなさんが普段何気なく行っている「整理・整頓」は、実は、文書管理を行ううえでも基本となる、とても大切な考え方なのです。

整理~書類の「いる・いらない」を判断する~

さて、コロナ禍での在宅勤務中は、オフィスにある文書を閲覧できなかったり、ファイルサーバーから目当てのファイルを探し出せなかったり、大なり小なり、文書にまつわる不便なことがあったかと思います。
そこで、あなたが、「これからの在宅勤務にも対応できるように、まずは、オフィスのキャビネットの中の文書を電子化(スキャニング)しよう!」と思い立ったとします。
あなたなら、まず、何から手を付けようと思いますか?

ここで、部署のキャビネットの中がどんな状態なのか、ちょっとのぞいてみましょう。

新しい働き方へ対応していく文書管理

ファイリングされていない状態の文書が、大量に積み上げられていますね。タイトルの書かれていないファイルもたくさん並んでいて、どんな文書が綴じられているのか、中身を見てみないとわかりません。何年も前に退職した人の「引継ぎ文書」という、誰も見てなさそうな文書もありますね。文書だけでなく、文具や書籍や様々な物品も、同じ棚の中にぎゅうぎゅうに詰め込まれています。賞味期限が切れたお菓子までこっそり放置されています・・・。

開けた扉を、「見なかったことにしよう」と、そのままそっと閉じたくなるような状態ですね。(実際に、ワンビシの文書管理コンサルティングサービスをご利用いただくお客様のオフィスには、このようなキャビネットがたくさんあるのです。)
このような状態のキャビネットを、「電子化しよう」と頑張ってみても、まずうまくいきません。膨大な量の文書を前に、電子化する気力もなくなり、そもそも、必要な文書が何なのかすら、判断がつきませんよね。

ここで書類の「整理」をしよう!

さて、書類の「いる」「いらない」の判断基準には、様々なものがありますが、まずは、「いる」のベースとなる軸をいくつか決めましょう。
例えば、「いる」の判断基準は次のようなものになり、それ以外は「いらない」と判断していきます。

◆「いる」書類の判断基準

  1. 作成年度の比較的新しい文書
  2. 案件や工事が現在進行している文書
  3. 仕掛中の業務の文書
  4. 最新の業務手順書やマニュアル類
  5. 保存期限内の文書
  6. 保存期限は決められていないけれど、参考として残しておきたい資料
  7. 会社にとって歴史的価値のある文書

上記は、基準例の一つですので、基準を外れても、業務上必要だと判断したものは、もちろん、「いる」と判断していいのです。

「整理」の最大のポイント

そして、この「いる」「いらない」の整理を進めるうえで、最も大切なポイントをお伝えします。それは、「管理職者が的確な判断を下すこと」です。

文書の整理というと、ついつい、若手社員が任されてしまいがちなのですが、業務経験も浅く、会社や部署の業務や過去の経緯に詳しくない若手社員には、「いる」「いらない」の適切な判断はできません。
「捨ててしまって、後から必要になったら困るから、とりあえず取っておこう・・・」と今は必要ないサービス資料などのも捨てられない・・・という風になってしまうのです。

これでは、いつまでたっても、文書の整理が進みませんね。法律や社内規程で作成、保存が定められている文書以外のものは、「いる」「いらない」の判断に迷いますので、文書管理に取り組む際には、ぜひ、管理職者を巻き込んで、組織一丸となって取り組んでいきましょう。(でも、それがなかなか難しいですよね。お困りの際は、まずは、ワンビシの文書管理コンサルタントへご相談ください。)

必要な文書の収納場所~「保管」と「保存」~

さて、判断基準や管理職者の判断により、「いる」と残された選ばれし文書たち。今度は、これらの文書の収納場所について、考えていきましょう。

目の前にあるキャビネットにすべて収納するというのも、もちろん一つの手段です。
しかし、文書管理で定義される文書のライフサイクルには、文書を保持する期間を「保管」と「保存」という2つのステージに分けて考えることを、ご存じですか?

「保管」と「保存」の違い

オフィス内にあるキャビネットの中で保有することを「保管」と呼びます。それに対して、外部倉庫などのオフィス以外の場所で保有することを「保存」と呼びます。
「保管」と「保存」。似ているようで、「保有する場所」という大きな違いがあるのです。(「保存」と「保管」の違いについてはこちらで詳しく解説しています)

では、文書に対して、どうやって「保管」と「保存」を使い分けるのか、迷いますよね?
これも、いくつかの基準軸をつくって、判断していきましょう。例えば、「保管」の判断基準は次のようなものになります。

◆「保管」の判断基準

  1. 直近2年度以内に作成・発生した文書
  2. 閲覧頻度が高い文書
  3. 紙以外の閲覧手段がない文書(PCにデータがない等)
  4. 閲覧する時の緊急性が高い文書
  5. 最新版の業務手順書やマニュアル類

上記のような性質を持つ文書の場合は、オフィス内での「保管」が適しています。要するに、「良く使う文書を手元に置く」という単純なことなのです。

え、よく使う文書だけ?それ以外はどうするの?

それ以外の文書は、外部倉庫に「保存」して、必要な時だけ取り寄せて閲覧することができれば、実は十分なのです。

法律で保存期間が定められている文書もありますが、法定保存期間が「10年」と定められているからと言って、10年間オフィス内のキャビネットで保有しなければならないというわけではありません。(法定保存期間についてはこちらを参考にご覧ください。)
作成から最初の1年間はオフィス内で「保管」する。そこから外部倉庫へ移管して、残り期間の9年間は外部倉庫で「保存」する、と考えても良いのです。

「保管」と「保存」を正しく理解して、使い分けることで、オフィス内に溜まりがちな文書を、すっきりとさせることができますよ。

ニューノーマルにも適した「保存」と「保管」の使い分け

また、コロナ禍での在宅勤務が定着してきた昨今では、本社オフィスの役割が見直されて、オフィススペースの縮小を検討されている企業も、多く見受けられます。オフィススペースを縮小することで、必然的に文書を保管するスペースも縮小されます。
「保管」と「保存」の使い分けは、オフィスの機能を変えていくうえでも、とても重要なことなのです。

ちなみに、ワンビシアーカイブズなら、18時までにご依頼いただければ、翌営業日にはお預かりしていた文書保存箱をお届けすることができます。箱ごと取り寄せるのは面倒だという方には、お預かりしている文書箱の中から、必要な文書のみを電子化してPDFで閲覧できるようにお送りする「書庫探」という便利な書類保管サービスもありますよ。ぜひ、色々なサービスを比較しながら、より便利な「保存」の方法について、検討してみてくださいね。

価値ある電子化とは

さて、「在宅勤務中でも文書を閲覧できるように電子化しよう!」というのが、当初の目的でしたね。

ここまで、「いる・いらない」を判断し、収納場所も、オフィスのキャビネットでの「保管」か、外部倉庫での「保存」かを検討してきました。
今、オフィスのキャビネットに保管されているのは、活用頻度の高い、選ばれし文書たちです。電子化を検討する場合には、まずは、この文書たちの中から、考えていきましょう。

◆電子化する価値のある文書

  1. 紙以外の閲覧手段がない(紙でのみ出力される帳票など)
  2. 閲覧する頻度が高い
  3. 閲覧する時の緊急性が特に高い
  4. 在宅勤務時や複数の拠点で、閲覧・共有する必要がある
  5. ワークフローの導入など、システム化がしばらくは期待できない(紙で残ってしまう)

上記の条件をすべて満たす、という文書はあまりないかもしれませんが、上記の基準をもとに考えていくと、電子化すべき文書が見えてくるかもしれません。

「文書を整理するため(減らすため)」になんでもかんでも電子化するのではなく、ぜひ、「文書を活用するため」の価値ある電子化をしていきましょう。

ぜひ、自社に合った運用を

また、スキャニングする作業はとても手間やコストがかかりますよね。このため、業務のやり方や方法を変えて、そもそも紙を発生させず、電子で一貫して作成、保存していくこと(ボーンデジタル、bone digital)を検討していく必要もあります。
社内で作成する文書は、原則電子で作成・保存し、紙では残さない。反対に、すぐには紙を廃止することの難しい取引先指定の書類(見積書、発注書、請求書、検収書、領収書など)を、電子化の対象として考えていくといった方法もありますね。

新しい働き方の中で、業務をより効率的に行っていくためにも、ぜひ、色々な角度から、検討してみてください。

電子化した後の「整頓」を大切に

そして、電子化した文書や電子ファイルを、どのように管理していくかも大切なポイントです。

最近は、クラウドで電子ファイルを保有する企業も増えています。容量が無制限だからといって、やみくもに電子ファイルを増やし続けると、肝心なときに、欲しい電子ファイルが見つからないということにもなりかねません。
電子ファイルの管理は、ファイル名の付け方や、フォルダ体系の構成が、とても重要なポイントになってきます。
このお話は、文書管理の「整頓」にも通じることになりますので、また後程お伝えしたいと思います。

整頓~使いやすく整える~

さて、整理を終えて、今、キャビネットにはどれくらいの文書が残っているでしょうか? オフィスに残すべき文書は、意外と少ないと感じた方もいるかもしれませんね。
ここまで来たら、文書管理のポイントの2つ目、必要な文書を使いやすく整える「整頓」の出番になるのです。

文書管理の「整頓」には、いくつかのポイントがあります。

◆文書管理「整頓」のポイント

  1. 文書は立てて収納する
  2. 種別ごとに、棚や引き出しを分けて収納する
  3. ファイリング用品を統一する
  4. ファイルタイトルのルールを統一する
  5. 業務と文書を紐づける分類を作成する
  6. 文書の保有期間を決める
  7. 文書管理台帳を作成する

①と②、③と④は、キャビネットの中からファイルを、見やすく、取り出しやすく、使いやすくするために、物理的に抑えるべきポイントです。
そして、⑤~⑦は、文書管理特有の「整頓」になります。⑤は会社として管理すべき文書を考えるという視点から、業務とそこから発生する文書(情報)を関連付けて、管理対象を考えていきます。
⑥は管理対象の文書について保存する期間を定めて、紙文書、電子文書を定量管理していくうえでの鍵となります。
そして、最後の⑦は、会社として管理(保存)している文書がどこにあるかを把握するために必要となるものです。

文書管理の「整頓」についての詳しいお話は、長くなりそうなので、また次回のブログで詳しくお話したいと思います。

まとめ

このブログを読んでくださった方は、きっと、文書管理に何らかの課題を抱えていらっしゃると思います。
まずは、ご自身の部署のキャビネットを、一度開けてみてください。そして、思い切って文書を整理して、必要な文書を残すことで、新しい働き方へ対応するために必要なことが、見えてくるかもしれません。

お困りの際には、ぜひ、文書管理の専門家、ワンビシアーカイブズへお声がけくださいね。ワンビシアーカイブズは文書保管サービスだけでなく、文書管理のコンサルティングサービスを行っています。ご興味のある方は是非サービスページをご覧ください。

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