
どんな業種でも、職種でも、仕事をしていくうえで絶対に必要になる『事務』。事務作業は企業にとって重要な業務の一つです。
事務作業は日々多発する業務です。事務作業を効率化することで、仕事のスピードを速くしたり、ミスを減らすことができたりと、生産性の向上に繋がります。
今回はみなさんが日常的に行っている事務作業の重要性を整理し、簡単にすぐにでもできる効率化ポイントも含めて紹介していきます。
「仕事のスピードを上げたい」
「余裕をもって仕事に取り組みたい」
そんなお悩みをお持ちの方は何かのヒントになるかもしれません。是非ご覧ください。
まず、事務作業とは直接利益を生まないノンコア業務です。コア業務とノンコア業務の違いについてはこちらのブログで詳しく紹介していますが、簡単にいうと、本来達成しなければならない業務の補佐のことを、事務作業と言います。
事務作業は業種や職種によって大きく異なりますが、どんな職場でも発生しやすい、共通の事務作業は存在します。それらを一度整理していきましょう。
文書管理は基本的な事務作業の一つです。
企業内で発生する文書を把握し、整理、保存する。保存するためにはファイリングしたり、管理台帳で記録したりするため、作業が多くあります。
また最近はペーパーレスの流れから文書を電子化している企業も多くなり、スキャン作業やデータベース作成などの事務作業も発生しています。
外線からの顧客対応、内線からの問い合わせ、労務管理上の確認など、どんな職種でも、業種でも、電話応対は発生します。電話応対も事務作業の一つです。
問い合わせの対応以外にも、問い合わせ内容の情報提供、スケジュール調整、転送対応などの作業も電話応対する上で発生する事務作業になります。
電話応対はタイミングを選びにくい事務作業です。また電話応対は相手ありきの作業になるため、判断基準も複雑になりがちです。
会議やアポイントメントなどのスケジュール設定はもちろん、スケジュールが出張や研修などの場合は移動手段や宿泊施設などの手配を行う、会議室や打合せ場所の確保をするなど、スケジュール管理も多くの企業にある事務作業の一つです。
自分だけでなく、関係者同士のスケジュール空き状況の確認から、資料作成や根回しの日程なども踏まえてスケジュール調整していく必要があります。
電話だけでなく、メールも事務作業の一つです。メールのチェックから送受信、情報の整理やファイリング設定なども含まれます。
メールはコミュニケーション履歴だけでなく、添付ファイルなどに業務上重要な情報があるため、それらの整理や共有なども発生します。また単純にメールを送信するということは自身の考えなどをテキスト入力する必要があります。
現在何かしらのデジタルツールを活用していない企業は少ないと思います。そのシステム上にデータ入力をする作業が必ず発生しますが、そのようなデータ入力も事務業務の一つです。
例えば議事録やアンケートの回答などを、PCを利用してフォーマットに入力していく、データが正確に入力されているかを確認するなどの作業が発生します。
PDFや手書きの原本を見比べながら正確に入力していく必要があるため、集中力が掛かります。
経理対応は経理部だけの仕事ではありません。領収書の申請や請求書作成など、どのような業務であっても、一度は経理対応を行ったことはあるのではないでしょうか?経理対応も事務業務の一つになります。
請求書の作成、送付などの請求対応や、交通費や旅費などの立て替えした経費の申請などが事務作業に含まれます。
また前述したデータ入力とも同様ですが、請求や経費などの数字を管理システムなどに入力する作業など、多くの事務作業が発生します。
このように、日常には様々な事務作業が存在しています。このよう事務作業はアウトソーシングして生産性を高めることも一つの方法です。NXワンビシアーカイブズでは特に書類管理や紙を使った事務作業のBPO実績が豊富にあります。是非ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。
事務作業のようなノンコア業務は、効率的に行えないか、削減できないかなどの対象になりやすいです。ではなぜそのような意見が上がりやすいのか、事務作業を効率化する代表的なメリットを紹介していきます。
事務作業が効率化されると業務時間の余裕が生まれ、その分利益を生むためのコア業務に費やすことができます。事務作業は難度が低いものの、日々多発する業務です。時には事務作業で1日潰れてしまうことも経験した人もいるのではないでしょうか。
このように事務作業に時間を取られ、コア業務に取り掛かれなくなってしまうことはあらゆる企業で問題になっている事象です。
例えば営業部員が突発的な電話やメール対応に追われて大事な商談の準備が後手に回る、経理部員が請求や経理申請の対応に追われ、実績値からの戦略見直しができないなどがよくある課題感です。
本来営業部員は商談を有意義に対応できるような準備を行う、経理部員は業績管理を行うことがコア業務として時間を掛けたいところです。上記のような事務業務を効率的に行うことで、このようなコア業務に集中できるとして期待されています。
事務作業の効率化により時間的な余裕が生まれるということは、労働時間が改善されることにも繋がります。そのため従業員にとって働きやすい環境に改善されるということで、従業員のモチベーションや満足度が向上することが期待できます。
事務作業は、本来求められているコア業務の支援業務です。そのため残念ながら、事務作業をこなすことより、いかに利益に直結するコア業務をこなすかが会社に評価されやすくなります。しかしながら事務作業は日常的に多発する業務のため、これらの対応に日々追われていたら、忙しいけれど会社から評価されない、という状況に陥ってしまうことも。
事務作業を簡単に、効率的にこなせる環境というのは、従業員が本来会社から求められる業務に集中でき、また適切な労働時間内に業務をこなすことができるようになります。それが従業員のモチベーションや満足度に繋がると期待されているのです。
事務作業の効率化は生産性を向上させます。
生産性とは産出する成果物を投入した資源で割った際の指標です。つまり生産性が向上するということは、投入した資源(労働力、資本、技術など)で、より多くの価値や成果を生み出すことができるようになるということです。
事務作業の効率化とはここでいう資源、特に労働力を削減する行為です。同じ成果量でも、投入された労働力が少なくなるということは、生産性が向上したと言えます。
また削減された労働力をその他の生産行動に回すことで、以前よりも多くの成果を生み出すことができます。
現在日本は主要各国的に見て労働生産性が低いとされているため、国としても生産性の向上には注目しています。
多くのビジネスパーソンは限られた業務時間の中で様々なタスクをこなしています。しかしタスクがあまりにも増えすぎると、一つ一つ処理するだけで手いっぱいとなってしまい、計画立てて推進していくことが難しくなることも。
そんな時はそれぞれの仕事の優先度を把握することで、効率的に仕事を進めることができます。
効率的な優先度の決め方として「時間管理のマトリックス」を活用していきましょう。
時間管理のマトリックスとは、「緊急度」と「重要度」を軸にタスクを4領域に分類する方法です。大量のタスクがある場合、つい緊急度でタスクの優先度を判断してしまいがちですが、優先度で推し量ることによって、やるべきタスクとやらなくてもいいタスクが判断できるようになります。
事務作業には緊急度も重要度も高い「問題・課題の領域」もあれば、残念ながら緊急度が高いけれど、重要度が低い「見せかけの領域」も存在しています。
これらを判断して、業務の優先順位をつけていきましょう。また「見せかけの領域」があまりにも多い場合はやらないという判断や、発生させない業務設計を行うなどの考えも大切になると思います。
物を探す時間ほど無駄な時間はありません。事務機器の製造・販売をするコクヨ株式会社は年間で80時間程度も書類を探すことに時間を費やしているという調査結果を発表しています。
出典元:書類を探す時間は"1年で約80時間"|コクヨ株式会社のプレスリリース
書類だけでなく、PCのデスクトップやフォルダにおいても、どこに何があるのか探すだけでタイムロスの原因になります。
どこに何があるのかが分かるようにすることが整理整頓です。不要なものは捨てたり、ファイル体系やタイトルをわかりやすくしたりすることで、どこになにがあるか把握できるようにしましょう。
書類整理のポイントはこちらのブログで解説していますので、ご興味ありましたらご覧ください。
単純な方法ですが、非常に効果があるのがタイピング練習です。タイピングはエンジニアだけに求められる能力ではありません。メール作成や資料作成、システム入力でタイピングが必要なシーンは数多くあります。単純に入力スピードが速いと作業効率が向上します。
タイピングは、早い人で1分間に100字程度、遅い人は1分間に20字程度と差があります。これはA4サイズ5枚の企画書作成に例えると、タイピングが早い人は1.3時間程度、遅い人は6.6時間程度で作成できるということです。
本来このような企画書作成には、作成自体に時間を掛けるべきではなく構想に時間を掛けるべきです。例えば今日1日で企画書を作成しなければならない場合、タイピングが早い人は7時間ほど構想に時間を掛けて1時間で企画書作成、と時間配分することができます。
しかしタイピングが遅い人は1.5時間程度で構想し、ほぼ作成に時間を掛けなければ間に合いません。どちらの企画書の方が優れているかは想像に容易いと思います。
タイピングを無料で練習するツールは調べるとたくさんありますので、是非そちらを使って練習してみてください。
単純にタイピングする文字数やマウス操作の回数を減らすことで時間短縮につながるという考え方です。
上記は入力スピードを向上させる話をしましたが、例えば2,300文字を1から入力するより、コピー&ペーストなどを活用した方が簡単です。またよく使う定型文であれば、PCの辞書登録をしてしまうことで、予測変換で入力することもできます。
また、今ご覧いただいている本ブログですが、事前に見ていたページに戻ろうと思った際に左上の左矢印をクリックしようと思っていませんか?
こちら、「Alt+←」(Macの場合はcommand + [ )ですぐに戻ることができます。マウスを動かしてカーソルを左上に移動させ、クリックするよりも早く前のページに戻れますね。
ちょっとした時間ですが、日々積み重ねると大きな差になります。ショートカットキーや辞書登録を活用して、PC作業効率を向上させていきましょう。
お使いのOSやブラウザ、アプリによってショートカットキーは様々ですので、ご自身の環境に合わせて調べてみてください。
上記で様々な改善方法をお伝えしましたが、事務作業はできる限り最小限のフローで効率的に行いたいところですね。根本的な問題解決の方法は会社によって異なるものです。
改善の糸口としても是非マニュアルを作成していきましょう。
明文化すると実は無駄な作業があったり、新たな作業手順の発見に繋がったりと効率化に繋がる事が多いです。
またフローが明確になれば、どのような工夫をすれば効率的に作業できるかも見えてきます。
少し時間のかかる事ですが、自分自身だけの作業マニュアルであればまずは簡単なテキストベースで構いませんので、明確にしてみましょう。
個人でできる工夫だけでも事務の効率化は可能ですが、企業として改善していくことも必要です。特に時間管理のマトリックスでお伝えした「見せかけの領域」タスクについては、個人で改善できる範囲は限られています。「見せかけの領域」タスクが発生しない業務設計や業務のデジタル化を行い、従業員のモチベーションや満足度が向上するような取り組みを考えていきましょう。
実際にどのように改善していくのかについて、業務改善を行う方法についてはこちらのブログで詳しく紹介しています。業務改善のフレームワークなどを紹介していますのでお役立てください。
事務作業の一つとして紹介した文書管理について、改善を検討している場合は是非NXワンビシアーカイブズにお声がけください。
NXワンビシアーカイブズは創業以来、多くの企業の機密情報管理と活用を支援してきました。現在ペーパーレスやDX推進から、今まで紙を活用した業務の再設計やデータ管理にお悩みの方のために、最適なプロセス設計の支援を行います。
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執筆者名 ブログ担当者
株式会社NXワンビシアーカイブズ
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