
こんにちは。低コストでスピーディに始められる書類保管サービス「WAN-CASE」を提供するNXワンビシアーカイブズです。
「書類管理の重要性はわかるけれど、何から始めたらよいのかわからない・・・」 よく聞くお悩みです。書類が発生しない会社はありません。書類の管理は仕事をする上で、みなさん共通のお悩み事なのです。
ではどうしたら良いのでしょう? 今回はみなさんに書類について7つの質問をしながら、改めて書類管理の基本を確認してみたいと思います。
みなさんの会社には、資料や書類を管理する上で守らなければならないルールがありますか? 一般的には、「文書管理規則」や「文書管理規程」などと呼ばれているものです。こういった明文化された規則・ルールは、たいていの会社にあると思います。
では、みなさんはそのルールの内容をきちんと理解して、毎日実行しているでしょうか?
こうなると、自信をもって「はい」と言える方はどれほどいるでしょう。「書類の管理・廃棄のルールはあっても守られていない」というのが、多くの企業の現実ではないでしょうか。
国の公文書については「公文書管理法」という法律がありますが、企業の文書は会社法、商法、税法など、個別の法律によって保存しなければならない文書(法定保存文書)が定められています。
これには例えば契約書や領収書、株主総会議事録など様々な文書が該当しますが、それ以外の文書に法律上の保存義務はありません。
しかし、文書や情報の管理ルールをおろそかにすれば、コンプライアンス違反やリコール、経営責任などを問われた際に、株主や顧客・消費者を含めて、あらゆる面で社会的信用を失ってしまうことは、これまでの多くの企業不祥事の事例に見られるとおりです。
まずは、ご自分の会社の書類管理のルールをもう一度、読み返してみることから始めましょう。
ほとんどのみなさんは日常、パソコンで資料や文書を作成していると思います。
作成した資料や文書ファイルはどこに保存していますか?もしかして、自分のパソコンのデスクトップに保存したりしていませんか?
個人PCに資料や文書を保存したままでは、他の人は見ることができませんね。
個人の手元に置いてある文書を「個人文書」と呼びます。一方、部署内の他の人も見られるように、共有フォルダーに保存した文書を「共有文書」と呼びます。
この個人文書と共有文書を区別するということが、とても重要なポイントです。
文書を作成している途中(案)の段階であれば個人文書と分類し、個人PCに保存しておくべきですが、資料や文書が完成(決裁・提出)段階になったら、必ず共有フォルダーに保存して、共有文書にしなくてはなりません。
逆に、メモ段階の個人文書を共有フォルダーに保存してしまうと、どれが確定版なのか、どの情報が正しいのかがわからなくなってしまいます。どれが最新版・最終版なのかという「版管理」も大切です。
パソコンで文書を作成したら、多くの方は紙にプリントすると思います。最近では電子化が進んでいるとはいえ、まだまだ日本は「紙文化」から脱却できていないのが実情です。
ではそのプリントした紙の書類、どこにしまっていますか? もしかして自分の机の引き出しに入れていませんか?
先ほどの個人文書と共有文書の話と同じです。自分の机に入れてよいのは個人文書(個人の参考資料、コピーなど)だけです。正式な文書として部署内で共有すべき文書は、共有キャビネットに整理して保管しなければなりません。
個人の机に共有文書を置いたままにした場合、どうなるでしょう?
本人が不在の時に、必要な書類を他の人が使うことができません。また、書類の紛失や誤廃棄のリスクも格段に高くなってしまいます。情報流出や紛失事件の多くは、個人机まわりから発生すると言われています。共有文書の個人管理は今すぐやめましょう。
共有文書が共有フォルダーなり共有キャビネットで保存されるようになったとしましょう。では、それで必要な書類管理が行われている環境に改善されたと言えるでしょうか? 答えはNoです。
共有文書が他の人も見られる環境(共有フォルダ―や共有キャビネット)に保存されていても、どこになんの書類や文書が格納されているかわからない環境では、必要や書類が必要な時にすぐ見つけられる状態とは言えません。
必要な時に必要な情報が見つからないということは、単に業務効率に支障がでるというだけでなく、時に重大な問題や損害を引き起こすおそれがあります。
ではどうすれば良いのでしょう? その方法は、簡単にいえば、文書(ファイル)名をつける、そしてそれを一覧化したリスト(目録)を作るということです。パソコンで作成した文書でも、紙でプリントした文書でも、適切な名前を付け、それをエクセルなどで表一覧を作成しておけば、容易に文書を検索することができます。
<参考ブログ>:すぐに取り出せる保管方法とは?
加えて、物理的な見やすさも重要です。書庫内で段ボール箱に入れたまま積み上げておくのではなく、取り出しやすいように書棚に配架しましょう。
電子ファイルであれば、業務内容に応じたわかりやすいフォルダー体系を構築しましょう。
これをやっておくことで、業務効率は格段に向上します。また、使用頻度が低い書類をいつまでも社内に置いておくことは、スペースの無駄になります。外部倉庫などの、書類保管サービスを導入する方法も考えられます。
みなさんの会社では、書庫の管理をどのようにされていますか? もしかして、書庫が一杯なってから書類を整理していませんか? これを「トコロテン方式」と言います。
書庫のスペースには物理的な限りがあります。書庫内に所狭しと段ボール箱が積み上げられているのは、よく見る光景です。
この問題の解決方法は「保存期限」(リテンション)、つまりその書類を「いつまで使うのか」を決めておくことです。おそらく社内ルールには、5年、10年、30年など、文書の保存期限が明文化されていると思います。この保存期限を管理する方法のことを「リテンション管理」といいます。
ですから、文書を作成して共有文書となった段階で、適切な保存期限を設定することが重要です。保存期限が設定されていれば、文書をいつまで保存しておけばよいのかがわかり、不要な文書で書庫が溢れることもなくなります。これは電子ファイルでも同じことが言えます。また、この保存期限を先ほどのリスト(目録)にも記しておくと管理しやすくなります。保存期限は、書類管理を上手にするための最強の手段なのです。
ただ、逐一リストで保存期限の管理をする方法というのは大変です。そんな際には、文書管理システムや書類保管サービスを利用すれば、システム上で期限管理が簡単にできるようになりますし、期限が切れた書類の廃棄もスムーズです。
こちらの「危機管理対策における文書管理の重要性と保有期間」記事でご参考にしてください。
多くのみなさんは、資料や文書の書類整理や管理は「個人の仕事」と思っていませんか? 個人の仕事として捉えた場合、当然「整理ができる人/できない人」という属人的な話になってしまいます。文書管理の「落とし穴」がここにあります。
書類の管理を個人レベルの仕事にするのではなく、ルール化・組織化することが重要です。例えば担当部署と担当者を決めて、ルールを空文化させることなく、実行性のある仕組みを構築する必要があります。共有文書の定期的な「棚卸し」や、お互いでのチェック体制などを取り入れるのも有効かもしれません。
書類は「自分の机に入れておいてもいいや」、「いっぱいになったら捨てればいいや」、「いつか整理すればいいや」、こういった3つの「いいや」に陥っていませんか?
書類は、個人机での作成→共有キャビネットでの保管→書庫での保存、という流れ(ライフサイクル)を取ります。この、ライフサイクルの確実かつ定期的な移行がポイントです。この流れが詰まってしまうから、机まわりや書庫が書類で溢れてしまうのです。
書類の整理は「いつかやればいいや」ではなく、文書を作成するたび、文書を利用するたびに行いましょう。例えば、書類保管サービスを利用して、定期的に書類を社外に出してしまえば、オフィス内に滞留する書類を減らすことができます。
<参考ブログ>:書類の「保管」と「保存」の違いは?書類を効率的に管理する方法
いかがでしょう、御社ではいくつ実行できていましたか?
これまで述べてきたように、書類の整理・管理は、組織的かつ日常的にやるべき重要な業務のひとつです。これらを行うことにより、必要資料や書類を適切に利用、閲覧できるようになります。社内の風通しを良くするため、業務効率を高めるためにも、是非、今日から取り組んでみてください。
でも、すべて自分たちだけでやるのは、もしかしたら大変かもしれません。そんな際には、外部の専門家である文書管理コンサルタントに相談するか、書類保管サービスを利用して社内の書類の量を減らすことも、解決のための早道になるかもしれません。当社の書類保管サービスには、必要な書類だけをPDFで配信してくれる便利なサービスもありますので、一度ご検討してみてはいかがでしょう。
執筆者名 ブログ担当者
株式会社NXワンビシアーカイブズ
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